今回行った『平成の大修理』は、不同沈下による建物のゆがみなどを直す事が目的で、瓦や土壁、建具等を解体・修復し、更に耐震補強工事も行われる大掛かりな改修工事でした。
屋根葺替え工事では、5万枚以上ある大屋根瓦のうち約3万枚を新たに製作し、創建期の古い瓦なども利用し、年代別に瓦を並べ替え葺いたそうです。創建当時、屋根瓦葺きの本堂は珍しかった様で、瓦を焼く職人を関西から招き、瓦の窯業を復興させたと言う政宗のこだわりがうかがえます。また瑞巌寺造営の木材は紀州熊野から海上輸送し、大工棟梁・彫刻装飾士・絵師など多くの名工を関西方面から招くと言う、瑞巌寺への特別な思いも感じさせます。