『平成の大修理』と呼ばれたこの工事は、昭和に行われた前回の修復工事とは異なり、建立当初の姿に近づけるよう、傷んだ屋根の葺替えや、柱などの塗り直し修理、また、建立時の金色の姿に復元するべく鳳凰や宝珠等には、金箔を施すと言う内容でした。
鳳凰堂をスッポリ囲う様に屋根をかけ、始まった屋根の葺替え工事。
屋根から降ろした瓦は約52000枚。この内の1560枚が平安時代に製造された瓦だったと言う驚きの調査結果も報告されています。
この瓦は丁寧に作られており、鳳凰堂造営の為の特注品だったと推測され、今回の修復工事でも、燻(イブシ)をしない光沢の無い古色仕上げとした平瓦と、ハスの中心に巴文のデザインを再現した軒丸瓦も900年ぶりに復活されました。