屋根材の種類のお話。特徴で分類してみました~セメント編
今回はセメント瓦についてお話ししたいと思います。プレスセメント瓦(厚型スレート瓦ともいいます)は製造されているメーカーも少ないのでここではコンクリート瓦についてお話ししたいと思います。
コンクリート瓦はプレスセメント瓦より細骨材に対するセメントの割合が少ないものをいいます。メーカーの呼称で「モニエル瓦」と呼ばれる瓦がこれにあたります。
形状も数種類あり、カラーバリエーションが豊富にあります。また、不燃材ですので耐火性に優れています。
ただ性質上水が浸透しやすいので防水加工が必要となります。
形成の精度は高いのですが、割れやすいのでメンテナンスが頻繁に必要になる要因の一つになってしまいます。
セメント瓦はS型(スパニッシュ型)の施工事例をよく見かけます。
チョーキングといって古くなった塗膜が剥がれチョークの粉のように現れてきます。また、色あせが出てきてカビや苔が発生してきます。これらはすべて塗膜の劣化が原因で保護機能低下のサインになります。
塗膜の劣化は腐食や雨漏りの原因となります。粘土系瓦は高価になるため初期費用時にだけを考えるとセメント瓦を選びたくなりますが、定期的メンテナンスが必要になりますので長いスパンでは粘土系瓦のほうが経済的になるかもしれません。
ただ、この劣化のサインが「趣がある」とされる方もいらっしゃいます。
セメント瓦の性質をきちんと理解し、施工業者とご相談の上施工依頼をされることをお勧めします。
また、セメント瓦は近年流通量がとても少なくなっています。廃番等の確認をしながら素敵な家つくり「屋根つくり」をしたいものです。
(本文中の写真:株式会社アルプス様HPより引用)
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